101010について
レーベルであるということ
「101010(トトト)」はレーベルです。それは、気の合う仲間たちが集まって、自分たちが面白いと思うことや新しい取り組みを発信し続ける場所をつくろうと思ったから。デザイナーやアーティスト、コーヒーショップ、メーカー、食堂など、自分たちと関わる人たちの面白さや魅力を凝縮して、商品にしたりコンテンツにしたり。また、それらすべてに「10」がコンセプトになっているように。10 と言えば、101010 をチェックしよう。そんなレーベルを目指しています。
NEO なことをする
最初から思ったことではないのですが、101010 をやろうと思って、お声がけした方々って実は今回が初めての人ばかりでした。
101010のアートディレクションを担当してくれたしんごさん ( https://zibun100.com/)も。
いままで一緒にしたことなかったのですが、いつかお仕事を一緒にしたいなとおもってたんです。ふと振り返ると、自分たちはもちろん、関わってくれる方々が新しいやり方やチャレンジなど、それぞれがそれぞれのNEO なことに取り組んでいるなと気づきました。なので、101010 は「NEO なことをする」レーベルです。
10を入り口にする
「なんでもいいので、いっしょに何かしましょう。」「面白いことをやりませんか?」といったことを言っていただいたことも、そして言ったこともあります。ただ、それだと結局何もはじまらなかったなと。本当に気になった人や気の合う人とは何かをかたちにしたいんです。その確率を上げるきっかけになればと思ったのが、「10」を入口にすること。10 歳からの、10種類、10年記念、10 を入り口にすれば何でもいいと思います。そこに、誰かの得意技や好きなことをまぶすことができればと。
ゆっくり、長く、息をし続ける
自分たちが描く未来ってのにはあまり興味がなくて、社会を変えようなんて掲げるのもまっぴらごめんでして。ただただ目の前のことをコツコツやっていって、開かれた先にあるのが未来だと思っています。大事なのは、そこに誰と行くか。行き方やルートはなんぼでもあるはず。誰と、ということには昔からこだわっています。
事業やプロジェクト、遊びに関しても、うまくいく秘訣があるとすれば、「誰といっしょに」が一番重要なのでは?と思います。その人たちと、なるべく、長く持続的に関わり続けたい。そうあるために、「ゆっくり、長く、息をし続ける」ことを少し先の未来でも実現できればと思います。というか、実はこれがいちばんむずかしいことな気がするので、これから101010 は結構ふんばらねば。
いちゃいちゃしながら、かたちをつくる
101010 をはじめた原動力というか、何かをつくる時や行う時の基礎にある「アイデンティティ」の話を。101010 を運営するかたちラボというクリエイティブカンパニーは、何をやるかよりも誰とやるかを重視してきました。チームメンバーだろうが、クライアントだろうが、おたがいが楽しくかつ刺激を受け合いながら、自分たちが想像していた答えよりも、先にいける何かと出会えるように仕事をすることが、本当に有意義だと感じるし、本当に好きなことです。それを「いちゃいちゃする」と呼んでいたのですが、かたちラボを立ち上げて、いやもっと前から「いちゃいちゃする」ことが好きだったんでしょうね。クリエイティブカンパニーとしては、いちゃいちゃするだけではなく、そこから見えてきた大切なものやことをかたちにしてきました。「いちゃいちゃしながら、かたちをつくる」というかたちラボのアイデンティティが100%いや、101010%息づいているのが101010 なのです。
ぼくらと、なかまと、だれかと、
「いちゃいちゃしながら、かたちをつくる」。このアイデンティティを、ぼくらだけではなくなかまと、そしてまだ見ぬだれかと共有しながら、前に進んでいきたい。この想いというか、意思表明というか。そのことを101010 のキャッチコピーにしました。末尾を「と」で合わせて「ととと」にしています。また、「。」で止めず、「、」にしているのはここからも何か続きがあるのでは?と、自分たちも期待していることをコピーに込めました。
101010 の世界観
101010 のVI/世界観の構築については、先ほど少し触れましたがしんごさんにお願いしました。彼は 10 年間、レトロな印刷会社で働いていて、同時にデザイナーやイラストレーターとしても活躍しています。しんごさんにお願いするきっかけは、ぼくが一張羅としているTシャツがしんごさんによるものだったのも大きいかな。101010 のデザインをお願いしようと思った時、自分たちが日常の中で使っているものをつくっている人がいいなと思い、しんごさんにお願いすることに。かたちラボが10 年だから10 をテーマにすることや、いちゃいちゃすることが重要など、色々お話をさせていただきました。JR「甲子園口駅」前の珈琲館で。その想いを汲み取っていただき、かつ自分たちが気づかなかったことをまぶし、最後はデザインという魔法をかけて仕上げてくれたのが101010 のロゴであり、広がっていく世界観です。
石ころがモチーフ
自分たちが気づかなかったことであり、101010 の大切なモチーフとなっているのが石ころです。しんごさんからいただいた企画書を抜粋すると、こう書かれています。
「10 年を『長い時間』、いちゃいちゃを『接触』と捉えて着想しました。 石は、単体では動くことも形を変えることもできない。長い時間をかけて、他者と接触し続けることで変化するという点が、101010 プロジェクトのコンセプトに通じると感じ、石をモチーフに選びました。通り過ぎてしまうような “物 ”や “事 ”に、 自分なりの価値を見いだせる視点を提案できるレーベルになりますようにという願いを込めました。」。
101010 のロゴは武庫川で拾ってきた石ころを並べて写真に撮り、トレースしてつくったと聞きました。その配置パターンはめちゃくちゃな数あり、やっては寝かせて、やっては寝かせて、完成させたそうです。
また、ふだん仕事をしていると「マイルストーン」や「石を投げて拾いに行く」みたいな言葉が交わされたり、山登りをするハリースタイルズきに石を積んで目印にする「ケルン」など、石ころであることは、自分たちに気づきを与えたと同時に、新たな可能性を開いてくれる大切なモチーフとなりました。
レーベルメイト
かたちラボが10 年の間に、いっしょに仕事をした気の合うプランナーやデザイナー、イラストレーター、アーティスト、カメラマン、ものをつくっている人、おいしい食べ物を届けている人、何をしているかよく分からない人、またこれから出会うすてきな人たち、「いちゃいちゃしながら、かたちをつくる」を面白がって大切にしてくれる人たちとなにかしたいなあ。いつかいっしょにレーベルメイトに。
かたちラボ
最後になってしまったのですが、改めてじぶんたちの話を。101010 を立ち上げ、運営しているのはコピーライター/クリエイティブディレクターの田中裕一とWEBデザイナーのタナカサヨコで切り盛りしているかたちラボ(https://katachilab.com/)です。拠点は兵庫県西宮市ですが、宝塚や京都、東京などにいる仲間たちとチームを組んで仕事をしています。
2012 年10 月1 日創業で、2022 年でまるッと10 年。実は、かたちラボの周りにはたくさんの10年選手がいました。10 をテーマにしようと思ったのは、周りを見回してそのことに気づいて、みんなといっしょに次の10 年もふんばろう、そんな想いからでした。
101010 のビジョンである「ゆっくり、長く、息をし続ける」は、何をするかよりも、誰といっしょにやるかを持続的にできるように、という意志表明です。どこかの河原に転がる石ころの集まりみたいに、一枚絵にしたら何か意味あり気な感じになればいいなと。101010 というレーベルがそうあるように。ぼくらと、なかまと、だれかと、楽しく豊かであり続けたいです。
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